Era – 時代の流れ?

新しい時代の話をする前に、ちょっと古い時代の話。
私はコンピュータ屋の IT Architect なので、もちろん新しい技術が好きですが、古い技術も好きです。初代IBM PCの PC-AT を取り寄せたり、机の上には昔のPCから引き抜いた 486 DX2 のCPUが飾ってあったり、初期のThinkPad を取っておいたり・・・。

やっぱり歴史の流れってあると思うんですよね。あの技術があったから、今このアーキテクチャが可能になるっていう。温故知新でもないですが、だから古いモノも大事にして、新しいモノに生かす事が必要かと思っています。だから家には、DOS/Vマガジンや、OS/2マガジン の第一号とかも飾ってあります。(若い人は、それってナニ?って感じですよね~)

話は変わりますが、私の職業は IT Architect ですが、実は趣味は ITじゃないリアル・アーキテクチャです。つまり、建築物とか。休暇を取っては、世界を回って古いアーキテクチャや、新しいアーキテクチャを見て回っています。

4.ストーンヘンジ 逆光eye

一番古いアーキテクチャといえば?やっぱり、上のイギリス 「ストーンヘンジ」 ですね。これは古い!3000年前です。でもコレがあるから、今の建築物や暦、気象観測がありますよね。3000年前にこれだけの石を積み上げられた技術は、素晴らしいと思います。

次は、アーキテクチャじゃないですが、「ロゼッタ・ストーン」。2200年前に作られた石で、ここに古代エジプト語のヒエログリフと、ギリシャ文字の両方で同じ内容が彫られていたため、古代エジプトの文献が読めるようになった、あれです。

12.大英博物館 ロゼッタストーン

以下はローマのフォロロマーノ。ローマ時代の凱旋門です。2500年前に造られた建造物です。ここは広い範囲でローマの遺跡が発掘され、残されています。

フォロロマーノ

以下はローマのパンテオン。ローマでも最古の建造物の一つですが、中央のドームなど2000年近くも前に建てられたそのままです。ローマ時代の高度なコンクリート技術とアーキテクチャによってここまでほとんど無傷で残っているのは、感動的です。この時代のコンクリート技術は本当に優れていて、現存する建築物も、この時代のコンクリートの上に建築された建物が今も使われていたりします。

ローマパンテオン

ちなみにトップのフォトはローマのコロッセオですが、2000年弱前の建築物です。

以下はイスタンブールの「アヤソフィア」(ギリシャ語ではハギア・ソフィア)です。1500年以上前に東ローマ帝国(ビザンチン帝国)によって、キリスト教の大聖堂として建造されました。1453年にコンスタンティノープルが陥落(後にイスタンブールに)した際にイスラム教のモスクになり、内装のキリスト教のモザイク画も塗りつぶされてしまいました。1931年にアメリカ調査隊により壁の中のモザイク画が発見され、今の博物館になっています。

アヤソフィア全景

以下がその壁の中から出てきた、アヤソフィアのモザイク画の代表的名ものです。マリアとキリストが描かれています。

アヤソフィアのキリスト画

とまあ、それぞれの時代にはそれぞれの遺跡があり、アーキテクチャがあり、それがいろいろな形で後世に引き継がれていますね。

私はそれが何となく、ITの技術にも似ていると思っています。ITの技術も古い技術から新しい技術に変わる変遷がありますが、必ず古い技術に基づいて新しい技術があります。古い技術を知っていて、新しい技術を知ると、その意義が良くわかります。

さて、では逆に一番新しいリアル・アーキテクチャは何でしょうか?
一つはやはり、シンガポールの 「マリーナ・ベイ・サンズ」 でしょうね。

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もう一つは、ロンドンの 「THEシャード」 ですかね。古い遺跡も好きですが、私はこの近代的な、先鋭的な感じも好きです。

14.Theシャード

この後は、最新IT技術の Digital Era について触れて行きたいと思います。

上の写真達は Digital Era とは直接関係ない写真ですが・・・実は、ブログって、あまり写真が無いとつまらないものになってしまいます。が、Digital Eraって写真で表すのが難しい事が多いので、これらのリアル・アーキテクチャの写真と共にアップしていきます。

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