Watson Chatbot – JALのマカナちゃんが成長

JALさんのハワイのガイドをしてくれるチャットボット、マカナちゃんが12/5に一歳の誕生日を迎えさらに成長しました。JALさんのマカナちゃんのホームページをアクセスしてみると、上のようなトップ画面が出てきます。しっかり「With Watson」と書いてありますね!

次に上の画面が出てきます。これは以前からありますがSNSとの連携機能。私は自分のFacebookでログインしてみたところ以下の結果になりました。私は「シャカシャカ」タイプ。そのタイプに合わせて(全9タイプ)、マカナちゃんの背景画像が変身しす。

「診断結果を見る」というのは以前は無かったですね。クリックしてみると以下の診断詳細が出ました。

私はロマンティストでチャレンジャーって事ですね。それは当たってるかも!でも、リーダーシップが超低いのが気になる・・・。

気を取り直して、マカナちゃんと会話を始めてみると、以下のように何がしたいか選べるように綺麗な写真が出てきます。

マカナちゃんは Watsonを活用した チャットボットなので、もちろん文字で会話もできますが、よく聞かれる事はこうやって選択にした方が確実ですね。フォトジェニックなところを選んでいくと、以下のようなレストランをリコメンドしてくれました。ここは景色が良くて、インスタ映えする写真が撮れそう!行ってみたくなりました。

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IBM Cloud – 無料で クラウドにサーバーを立ち上げる方法

IBM Cloudが無料でサーバーを立ち上げることができるようになったということで、どこまでできるか以下の 使い方で試してみました。無料で使えるのは「IBM Cloudライト・アカウント」で以下から作れます。

➠IBM Cloudライト・アカウント

IBM Cloudは従来のBluemixが生まれ変わったクラウド・サービスで、ライトアカウントは一定量以下であればカード無しで無料で使えるユーザーです。上の画面の赤字のような、10日間変更しないとサーバーを停止されるなどの制約がありますが、それなりに使えそうなのでやってみましょう。真ん中の「ライト・アカウントを今すぐ登録」をクリックすると一番上の画面になるので、ユーザーIDを入力します。

これまでにBluemixで使ったIDは登録できないので、他のEメールIDを入力。すると名前等が入力可能になるので入力します。ちなみに以前のBluemixのIDは削除しなくても IBMクラウドで使い続けられますし、アプリのサーバーを起動していなければ課金されないはずです。

登録しようとすると、写真が出てきて車などが表示されている部分をクリックせよと表示されますので、表示されている部分を全てクリックします。

しばらくすると登録したEメールに確認メールが届くので、Confirm Accountボタンをクリックしたら登録完了。やはりクレジット・カード登録も不要で簡単ですね。

IBM Cloudのサーバーの立ち上げ方

IBM Cloudにログインすると、最初に表示されるのは上のようなダッシュボード。組織について注意書きが表示されるかもしれませんが、とりあえず上のメニューの「カタログ」をクリック。多彩なサービスが表示されますが、プラットフォーム下の「ボイラープレート(ひな形)」にある「Node.js Cloudant DB Web Starter」をクリックします。これでJavaScriptの実行サーバーとデータベースが立ち上がります。

以下のようにアプリの作成画面に入力してください。アプリ名は重複しない英字であればどんな名前でもOKなので、以下とは別の名前を入力します。これがクラウドのホスト名(URL)になります。「デプロイする地域」は無料のためには必ず「米国南部」を選択してください(以下の青枠)。

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Open Source – IBMの オープンソース@IBM イベント

トップの写真は今週開催されたIBM社内のオープンソース・イベント、OpenSource@IBM の終了後に主要な人を集めて開催された、ラウンドテーブルです。Global IBMに新しいデジタル・ビジネスの事業部ができ、その中のOpen Source専用推進部隊が日本に来てくれました。

以下の図にあるように、IBMは実はLinux以来様々なオープンソースに力を入れて来ており、ハードウェアやソフトウェアの製品及びクラウドで活用してきています。

それはそれなりに知られているところではありますが、今回改めて詳しく話を聞いて、単にオープンソースを活用しているだけでなく、かなりオープンソースのコミュニティに貢献もしていることを認識しました。かなりの数のコミュニティでコミッター等としてIBMerが活躍しているのですね。

私の同期Zが、このブログでも使っているWordPressの主要メンバーであることもこのラウンドテーブルで知ってびっくりしましたが・・。

現在の IBM Cloud を中心とする全体のアーキテクチャーの中でも、以下のように様々なオープンソースが使われ中核となっています。

このようにIBMもGlobal全体で オープンソースに本格的に力を入れていますが、今後 クラウドを中心としてこれらのソフトウェアが重要になってくるのは間違い無いですね。

IBMは特に、これら オープンソースやDeveloperにフォーカスしたブログ・サイトである、”IBM Code” を立ち上げています。今どの オープンソースに力を入れているか良く分かりますので、以下も参考にしてください。

➡︎IBM Code (Open Source系IBM Blog)

 

IBM Cloudとは – Bluemixとの関係

IBMのクラウドは、IBM Cloudという名称に変わりました。これまでは Bluemixと呼ばれていましたが、IaaSである旧Softlayerの Bluemix Infrastructureと、PaaSである Bluemixの両方を合わせて11/1から IBM Cloudという名称に統一されました (ロゴのCloudは太字で、フォントはIBM独自のIBM Plex Sans)。

➡︎IBM Cloudのサイト

他のCloudを見ても特にIaaSとPaaSは別の名称になっていないので、IBMも合わせたという感じですね。元々IBMはSoftlayer社を買収したためIaaSとPaaSが分かれていましたが、中身的にも統合されるようです。IBM Cloudとは、Bluemixの後継であり、Bluemix時代に分かれていたIaaSとPaaSを統合したものと言って良いでしょう。

これまでも既にBluemixの画面からIaaSも選択できましたし、ユーザーIDなども統合されてきましたが、今後はさらに一体感を持って使えるようになりそうです。また「ビジネスに最適なクラウド」を売りにするようになりましたね。
ロゴも以下に変わっています。

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Blockchain – 自分で Hyperledgerのブロックチェーンを簡単に立ち上げる方法

ブロックチェーンは難しそうだし、自分で立ち上げてみるなんて無理・・と思っていましたが意外と簡単にできました。Hyperledger Fabric v1.0 をBluemix上で無料で立ち上げてみた手順が以下です。(⇒参照URL)

Gitコマンドが使える環境では、以下のコマンドでCloneを取得することが可能です。(Macなど)

>git clone https://github.com/IBM-Blockchain/ibm-container-service

Windows等の場合は、まず以下のURLでGitにある、オープンソースのHyperledger Fabric v1.0 をベースにしている IBM Blockchain Platformを確認します。右の緑のボタンを押して「Open in Desktop」でDesktopアプリをダウンロードします。

https://github.com/IBM-Blockchain/ibm-container-service

GitHubDesktopSetup.exe (GitDesktopアプリ)を実行し、Create your free accountで新しいGitHubユーザーIDを取得するか、既存の登録IDでログインします。次に「Clone a repository」をクリックし、URLタブに先ほどの以下のURLをインプットして「Clone」します。

https://github.com/IBM-Blockchain/ibm-container-service

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Kubernetes – コンテナ管理ツールのクバーネテスで、クラウドにクラスタを構成して分かったこと

Dockerなどコンテナ管理ツールの Kubernetes 。クラウドにコンテナからクラスタを構成するには、もう必須のツールですね。元々はGoogle社が自分のクラウド環境を管理するために使っていたものがオープンソース化されたもので、Dockerなどコンテナをクラスタ化して構成するのが得意な管理ツールです。IBM Bluemixでも全面的に採用されたため、Hyperledger (Blockchain)のクラスタを構成するために以下のようにWindows環境セットアップして使ってみました。(⇒参照URL)

コンテナ環境のセットアップ

まずは Kubernetes のコマンドラインツール (kubectl)のインストール。以下からWindows版をダウンロードして導入しました。

https://kubernetes.io/docs/tasks/kubectl/install/
⇒Windows用 v1.7 はこちらからダウンロード
(Macは一番下を参照)

次に、Bluemix用のコマンドラインツール (CLI)も以下からWindows版をダウンロード。Bluemix_CLI_….exe を実行して、LicenseをAgreeしてInstallしてください。Windowsをリブートするとコマンドが使えるようになります。

http://clis.ng.bluemix.net/ui/home.html

Bluemixのコマンドラインは、Cloud Foundry (cf) コマンド・ベースですが、cfコマンドではなく以下のBluemixコマンドでコマンドプロンプトから実行してください。(Bluemixコマンドは、以下のように bx と略しても可)
また既にBluemixのリポジトリ登録が実行されいる場合は “already registered” などのメッセージが表示されますが気にせず次に進めて大丈夫です。

>bx plugin repo-add bluemix https://plugins.ng.bluemix.net

次に以下のコマンドで、Bluemixのコンテナ・サービスのプラグインをインストールします。ファイルがローカルにダウンロードされ、導入されます。

>bx plugin install container-service -r bluemix

Bluemixへのログインと初期設定

Bluemixにログインします。まずは作成対象となるクラウド(APIエンドポイント)を指定するため以下のコマンドを実行します。(以下のngは米国南部で、英国を使う場合はeu-gb) 続きを読む Kubernetes – コンテナ管理ツールのクバーネテスで、クラウドにクラスタを構成して分かったこと

ITアーキテクチャー構築入門、発刊!

「1からはじめる ITアーキテクチャー構築入門」ついに発刊!日本IBMの現役バリバリで最新アーキテクチャーを構築しているアーキテクト16名で執筆したものです。

副題に「システム設計の基礎から実践まで」とあるように、前半はアーキテクチャーとは何かから始まり、システム設計で使うアーキテクチャー構築の基礎です。後半は、クラウドやIoT、Watsonを使う場合などの実践的なアーキテクチャー構築法になっています。

以下の表紙の左に「日経SYSTEMS」と入っているように、こちらは実は昨年一年間日経BPさんの日経SYSTEMSで連載していたアーキテクチャー構築入門の記事を、書籍にしていただいたものです。

10年以上前にも、日経IT Proの記事をベースに、日本IBMのアーキテクトが執筆したアーキテクチャーの本が出ているのですが、日経BPさんがそれを持ってきて「この新しいのを作りたいんです!」との話をいただき、私と田端さんで話を始めました。その後15人の日本IBMの現役トップ・アーキテクトに協力してもらい、書籍化が実現したものです。

前半は、IBMのアーキテクトなら全員お馴染みの、基本的なアーキテクチャー構築手順(Architectural Thinking)です。意図的に少しぼやかしてありますので、皆さん行間を読んで活用してみてください。 続きを読む ITアーキテクチャー構築入門、発刊!

IBM Watsonを活用した次世代超高速開発ソリューション

Watson Summit 2017で日本IBMの山口専務より発表された「IBM Watsonを活用した次世代超高速開発」ソリューションです。私も開発・展開に参加しているソリューションで、これまでのアプリケーション開発のプロジェクトを、ワトソンや自動化技術を使い、少しでも変革していこうという取り組みです。

これまでも超高速開発のソリューションというのはあり、データ定義などからアプリケーション・プログラムを自動生成しようという製品も多々ありました。しかしプロジェクトはプログラミングのワークロードだけでなく、プロジェクトの計画や管理、レポートの作成から仕様のチェックやテスト、保守や障害対応など様々な要素が含まれます。

これらのうち特に、プロジェクトの計画・管理、レポーティングなどプロジェクト・マネージャーやPMO(プロジェクト管理オフィス)が実施するような項目を、ワトソンなどで効率化するのが「コグニティブPMO」です。 続きを読む IBM Watsonを活用した次世代超高速開発ソリューション

IBM Watson Summit 2017 – ワトソン日本の実例

エリー・キーナン新社長の一声で幕をあけたWatson Summitですが、ソフトバンクさん・三井住友銀行さん・JR東日本さんが多数の ワトソン活用事例を話していただき、ワトソンも完全に実用期に入ったなという印象でした。

ソフトバンクの宮内社長は、ワトソンやITを活用したスマートワークで「働き方改革」に本格的に取り組んでいることを熱く語っていただきました。

コールセンターのオペレータの方がワトソンが活用したことで、対応時間が15%も短くなったそうです。今後はさらに効率化して、コールセンターのブースを 6000 から2000に減らしたいとおっしゃっていました。回答精度も78%から94%に上がったそうです。特に初心者のオペレータの方はとても良い助けになっているようです。

また、2000台のサーバーのネットワーク監視にもワトソンを導入し、だいたい月11回程度発生する問題に対し、メッセージをWatson NLCで分類し、Watson R&Rでランク付けすることで 最優先対応の項目を選定して対応しているそうです。ワトソンで優先度を判定するまでの時間が、なんとそれまでの1/10になったそうです! 続きを読む IBM Watson Summit 2017 – ワトソン日本の実例

IBM Watson Summit 2017 – ここまできた ワトソン

日本IBMの新社長エリー・キーナンが冒頭で話したように、昨年はAIやコグニティブって何?どう使えるの?という話が多かったWatson Summitですが、今年は具体的に企業の中でどう活用(Infuse)しているかという話が印象的な基調講演でした。

ワトソンは既に世界中で4000万人の人が使い、年内に1億人を目指しているそうです。日本でも100社以上の企業に採用いただき、業界の変革に貢献しています。私も、この一年でワトソンの利用事例がすごく広がったという実感があります。

既に東大のゲノム解析で使われていたり、Watsonサイバー・セキュリティで不正攻撃を見つけたりと、膨大なデータの中から重要なポイントを見つけ出す際に活用されている。プロフェッショナルな人をサポートしてくれるのがワトソンと、エリーが話しています。

また、シェフWatsonは人が思いつかないレシピを提示してくれるため、本にしたらよく売れたという話や、今回日本で初めて展示されたコグニティブ・ドレスの話もありました。これらはワトソンが人の想像力を高めてくれるもので、それもワトソン活用の利点だと。そのためワトソンは、より繊細な感覚に広く対応するよう認識力向上や多数の言語対応に力を注いでいるとのことです。

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IBM InterConnect 日本の事例発表

実は我々日本IBM社員にとって最もうれしいのは、日本のお客様と一緒にGlobal IBMのカンファレンスで事例を発表できることです。IBMはアメリカの会社ではありますが、最近日本IBMのライバルは、インドIBMや中国IBMなど多数。日本としては決してIBMの中で他国に負けるわけにはいかないため、日本から世界に先駆けた先進事例をGlobalで発表できるのは、何事にも替えがたい事です。

トップのフォトのBTMU様のBlockchain – Hyperledger Fabricの事例など、今回も世界に誇れる事例をいくつも紹介することができました。本当にうれしいことです。特にBTMU様は非常の多くの人が集まる基調講演(キーノート・スピーチ)でお話いただき、日本人として勝手ながら鼻が高くなってしまいました。

また、みずほ銀行様にも発表いただき、Watsonをコールセンターで活用いただいた事例や、PepperとWatsonを連携させた支店コンシェルジュ・サービス事例、FinTechのAPI BankingによるFinTech企業との接続構築など、多くの事例を発表いただき大盛況でした。

みずほ銀行様のセッションでは、Blockchainに関する取り組みも詳しく共有いただいています。

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IBM InterConnect 2017 基調講演

IBM InterConnectの基調講演で、Ginni Rometty会長からクラウドを活用する上でのアーキテクチャーの重要性の話がありました。IBMの会長の基調講演で「アーキテクチャー」という言葉が聞かれるのは珍しいですね。会場は以下のラスベガスのホテル、マンダレイ・ベイでした。

クラウドはもうITの世界だけでの問題ではなく、世界全体を変えている、そのクラウドをうまく使いこなすためには、AIとデータを含めたアーキテクチャーが大事ですとメッセージしました。

Watsonの音声や自然言語認識などのコグニティブ技術、機械学習(Machine Learning)などのAI技術は、これからますます発展し知識が蓄えられます。そうするとそのデータへのアクセス制御や、企業ごとの知識ベース(コーパス)のしっかりした分離をすることで、セキュアな環境にしていくことが必須です。このデータの扱い方が大事なので、「データ・ファースト」でまずデータを第一に考えなければいけない。なので「データは民主化しない」(データを自由にさせない、ちゃんと制御する)と話しました。

また、Watsonを有効に活用していくためには、しっかりした業界の知識と経験がないと、十分にWatsonをトレーニングすることができません。金融や製造などの業界知識があり、セキュリティをしっかり確保しながらAIを使いこなせるのは、IBMだけであるとアピールしていました。 続きを読む IBM InterConnect 2017 基調講演

nikami.org – デジタル時代の自分デジタル化の軌跡